序章 インターネットの聖徒を探して


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今日インターネットという言葉は濫用されていて、多くの人がこの言葉を見たり聞いたりするのですが、わけがわからなくて肩をすくめてしまう人がたくさんいます。最近私は講演でこの言葉を使いましたが、その時の唯一の反応は「インターなんですか?」というものでした。でもこれはよい質問でした!

別の話しのあった後、ある人が「いかがわしい情報を発信しているところとか、プライバシーの侵害、オクラホマシティーの連邦政府ビルを爆破したような爆弾の作りかたの情報、子どもを誘惑するものなどがインターネットにあるのに、クリスチャンがインターネットに関わってもよいのか」と質問してきました。

偶然ですが、その数週間前、私は大きな神学校で話したのですが、そこでは多くの生徒がラップトップコンピュータを使ってノートを取っていました。講演が終わってから、現役、あるいは将来の牧師たちが何人かやって来て、神学の研究や、他の牧師たちと牧会について話し合うのにインターネットをどう使っているか、また信徒や遠くにいる家族とE−メールでやり取りしていることなどを語ってくれました。「ネット」には二つの側面があるのです。一つは義と恵みを反映した魅力的な面で、もう一つは人間の罪が現れている醜い面です。

長年クリスチャンは、ハリウッドをよく思っていませんでした。道徳的に破綻した映画とか私生活では悪名高い映画スターなど、クリスチャン以外の人々が映画を牛耳っているという証拠は十分ありました。今やイエス・キリストの教会が新しいメディア(インターネットのこと)に大胆に乗り出す時です。新しいテクノロジーは、神の創造の一部だと、私は言いたいのです。私たちはテクノロジーの支配者ではありません。神こそ支配者です。私たちは管理者であり、養育者であり、王の王の代理人なのです。あなたも私も、創造物を管理し育てよという、アダムに委ねられた神の命令の相続者なのです。

もちろんこの命令に完全に従うのは容易なことではありません。口先ではすべての創造物の上におよぶ神の主権を認める一方で、新しいテクノロジーを使うクリスチャンこそすばらしいのだ、と浮かれるかもしれません。これは、バベルで起こったことではないでしょうか。彼らはその時代の専門技術者でした。彼らは天に届く塔を建てて神と直接話そうとしたのです。その塔は、人間の自尊心に満たされた人造物でした。自尊心、自分の能力の自慢、人の名誉などが、インターネットなどのメディアを主のために用いる働きに入り込まないよう、気をつけましょう。


インターネットは世界規模のコンピュータネットワークです。コンピュータを介したインターネットによって、文章、音声、映像を使ったコミュニケーションできるのです。

もはやインターネットは、コンピュータの専門家やテクノロジーが好きな人だけのものではありません。行政で、教育で、牧師たちの間で、そして事実上すべての領域でインターネットは使われようとしています。また、何百万の人々に娯楽を提供するものになろうとしています。さらにインターネットは20世紀の終わりから21世紀の始めにかけての、ニュースと情報を提供する主要なメディアとして急速に姿を変えつつあります。何万もの図書館、研究所、保健所、定期刊行物などが、今はインターネット上に載っています(あるいは、インターネットにつながっています)。

インターネットの歴史上、大きな転換点は、ワールドワイドウェブ(WWW、あるいは単にウェブ)です。ウェブは、簡単で、直感的で、視覚的なインターネットの使い方なので、誰でも数分で覚えることができます。ウェブはまだインターネットのすべてを網羅してはいませんが、インターネットを使う人にとって、すばらしい器となりつつあります。ウェブによって世界中の人や機関とコミュニケーションしながら、簡単にインターネット上を旅すること、あるいは「インターネットサーフィン」が可能になりました。ウェブを使うために「アドレス」や専門用語を知る必要はありません。

ウェブに誘われて何千万の人々がインターネットに入るであろうことは、疑いの余地がありません。ウェブ人口は毎月数十万人ずつ(!)増えていると推定されています(訳注:日本では96年前半の半年間で利用者が倍増し、約500万人の利用者になったとされています)。E−メール(コンピュータからコンピュータに送られる電子的な手紙)が使えるということが多くの人をインターネットにいざなうとすれば、ウェブはその人々を捉えて放しません。ウェブはとにかく楽しく、同時にきわめて多くの情報の源です。この本は、E−メールとウェブに力点を置きます。インターネットで使うこの2つの方法は、間違いなくクリスチャンにとって、もっとも価値あるものでしょう。

いくつかのクリスチャンの組織が、インターネット上で先導的な活動をしています。たとえばゴスペル・クリスチャン・ネットワーク(GCN)においては、宣教のための情報が整理されています(訳注:すべて英語です)。GCN(ウェブのアドレスはhttp://www.gospelcom.net)は以下の伝道団体の協力によるものです。ゴスペル・フィルム、ラジオ・バイブル・クラス(アワー・デイリー・ブレッド、スポーツ・スペクトラムなど)、リゴニア宣教団(R.C.Sproul)、インターバーシティー・クリスチャンフェローシップ(インターバーシティー出版を含む),チルドレン・バイブル・アワー(キーズ・フォー・キッズ・ラジオとディボーション)、ユース・フォー・クライスト、ユース・スペシャリティーズ、ナビゲーター(出版局を含む)、ワーズ・オブ・ホープ、そして長い歴史を持つ国際聖書協会。GCNでは次のものを提供しています(訳注:すべて英語です)。日々のディボーション(ワーズ・オブ・ホープ、アワー・デイリー・ブレッド、キーズ・フォー・キッズ、ゴスペル・フィルムによる福音的ディボーションであるデイリー・ウィズダムなど)、書籍サンプル、「メーリングリスト」、あるいは討論に加わりたい人のための場所、いかに信仰を守り、未信者に証しするかについての情報、テレビとラジオの予定、クリスチャン漫画(ゴスペルフィルムによるリベレンド・ファン)、スポーツの中でのクリスチャンのニュース(クリスチャン・スポーツ・フラッシュ)、コンベンションの予定、若者への宣教に関するインターネット上の情報。それからクリスチャンのためのインターネットについての最新情報、これは私によるものです(http://www.gospelcom.net/ifc/)。これらは、インターネット上での確かな信仰表明の小さな一歩です。

ここでクリスチャン関係のサイトをすべて挙げることもできますが、附録に掲げたリストを使えば、きっと楽しく、啓発される時間を、たっぷりと過ごせるはずです。


この本は二つの目的を持って書かれています。一つは読者のみなさんがインターネットに接続するため、もう一つは、この新メディアで、塩と光になってもらうためです。

インターネットを始めるのを待ちきれない人は、4章に進んでください。また附録を使って、ここは訪れてみたい、というサイトのアドレスを見つけてください。でも一度ウェブをしてみた後で、どうぞ本の残りの部分も読んでください。この本で扱う将来の展望や情報によって、インターネット巡りはもっと楽しく、わかりやすくなるはずです。また、この本をもとに、読者のみなさんが他のクリスチャンにインターネットを教えくださり、友人、家族、教会、クリスチャン団体がインターネットに加わるようになることを、私は望んでいます。

まだインターネットへの接続をしたことのない人は、まず3章を読んでください。それから、その章で述べられているように、あなたの地域のプロバイダーに電話してください。初めて接続するために必要なソフトウェアをプロバイダーからもらい、手助けしてもらいましょう。1日か2日のうちにウェブを使い、E−メールを送れるようになるでしょう。

多くの人にとってインターネットは習慣性が強いものです。楽しみに満ちあふれたウェブは、特にそうです。インターネットを中心に全生活が回っているような人を指す、ジーク(Geek)と言う言葉があるのも、驚くことではありません。ジークたちは、まるで神学者が前千年説を議論するように、あるいは予定説(訳注:救われる人や時は、神によってあらかじめ定まっているという説)を討論するように、あらゆるインターネットの専門用語を使って話しをします。現在、インターネットにおいて教会は、何人かのクリスチャンジークの奉仕に支えられている、と言えないでしょうか。


インターネットのジークのかわりに、教会はインターネットの聖徒を必要としている、と思います。これは、新しいメディアを、特別な目的意識と祈りによって用いる信者たちのことです。

インターネット世界の聖徒を歓迎しましょう。インターネットは専門用語と専門家と専門技術からなる空間ですが、思ったほど理解するのは難しくはありません。ネットサーフィン(インターネット用語で、インターネットの中を行き巡ることを意味します)のガイドに、私はなるつもりです。専門用語を最小限にし、今日の技術の中でも最も大切なものの一つについて、最大限率直に語るつもりです。

また、もしあなたが専門用語をもっと多く使用した書物が好きでも、この本を読むのをやめないでください。あなたがインターネットについて、キリスト教的洞察を得られるよう、お手伝いできると思います。知恵と同様に、洞察を得るのは、専門用語やコンピュータ用語を知ることよりずっとたいへんなのです。

準備はよいですか。では「よく聞かれる質問」へジャンプしましょう。

−第1章「よく聞かれる質問」以下は、本でお読みください−



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